2013年5月30日木曜日

Debian Wheezyの感想

個人的な考えで申し訳ないが、
Squeeseが使えないという訳ではないので
そんなにあわててupgradeする必要はないと思う。

正式にリリースされたと言ってもまだ多少、目立ったバグも残っているようだ。
ただSqueezeのリリース時よりはましになっているように思う。

Debianはソフトが古いということをよく言われるがSidや派生のディストリのレポジトリーを使って
部分的に最新のソフトを手に入れる方法もあるので、結果的に
Old stableのSqueezeでもまだ使えるはずだ。

たとえば、wheezyのIceweaselは10.0.12だが
(現在firefoxなら21.0)これらはDebianのmozilla team
によってほぼ同じバージョンのIceweaselがサポートされていて
入れ替え可能だ。

他に不便なところはnon-freeのパッケージがデフォでは
入っていないし、商標の問題があって、FirefoxがIceweaselに
Thunderbird がIcedoveになっていたりする。


これもレポジトリ−をいじってやればNon-freeをつかえるように
なるしFirefoxやThunderbirdも少しいじってやれば
ネットからインストールできる。

セキュリティー については古いIceweaselを使っていると
一部のメールサイトなどでは、バージョンが古いという警告
を受けたりもするが、実際に使っていて新しいバージョンとそれほど
たいした違いもないし、銀行などでは
ブラウザが新しいバージョンのものに
対応していなっかたりするので、
どうしようもなく古いというわけではない。

wiki等を読むとiceweaselとFirefoxの差異は
セキュリティーの問題が一番大きいらしい。

Debianはリリース期間をほかのディストリより長く
とっているため、その間は新たなバージョンのパッケージ
を導入できないらしい。
(裏をかえせばリリース期間の短い
Ubuntuなどはリリースの際にバージョンを上げていける。 )

そのままだと新たなバージョンが加わってゆき、
Firefoxとの間で差がついてしまう。
そこでできる限りのこととして、古いパッケージをつかった
修正作業でこの差を埋めようとするために
オリジナルのパッケージとの間に微妙な違いが生まれてしまうらしい。

iceweaselをnonfreeのカテゴリーに入れてしまえば、
新しいバージョンのパッケージをつかえるようだが、
openソースではなくなるため 、
nonfreeはメンテナンスの対象外になってしまい、
Debianによるセキュリティーのサポートができなくなる。
(Mozillaによるサポートのみということか?)

リリース期間について2年というのは長いようだが、
リリース期間の短いFedoraなどをみてみると
ほとんどバグつぶしに時間をとられて古いパッケージの
メンテナンスに手がまわっていないように思える。

これを回避するためローリングリリースという手があるが
GentooやArchをみても必ずしも安定しているとはいえないようだ。
とりわけArchはレポジトリ−の管理がサードパーティー
に委ねられていて勝手にパッケージを作っているようなので
メンテに手が回らず、不安定になることが多いようだ。
(Arch系のLinuxではこれを回避するため自分たちで独自
のレポジトリ−を作って管理しているところもある。)

DebianやUbuntuでもローリングリリースという
話がたびたび話題になっているが、3万ものパッケージを
抱えたディストリでは無理ではないかと思っている。
逆にUbuntuではリリース期間の短縮(9ヶ月)という話が
でている。

ただあまり使用出来る期間が短いとしょっちゅうアップグレード
せねばならず、フェドラ並にレポジトリ−の入れ替えが早くなると
古いパッケージのメンテが放棄されて、ディストリ間の
互換性が大幅に落ちる危険性もあるのではないかと考えたりもする。

ただUbuntuはLTSバージョンもあり、フェドラと違って
基本的にはデビアンのレポジトリ−を間接的に利用しているので、
デビアン自身がサイクルを縮めてメンテの放棄をしない限り
そういうふうにはならないとは思っている。






2013年5月27日月曜日

Debian wheezyのデスクトップ その2

その他にやってみたこと。

1ブラウザのプラグイン

VLC系列のプラグインとGecko-mediaplayer系列
のものがあるが自分はGecko-mediaplayerをインストールした。

2cairo-dock

これもsynapticからインストールできた。
cairo-dockで検索してインストールすると必要なパッケージは
自動的にインストールされた。

3ibus-mozc

日本語入力は初期状態ではuim-mozcだが
ibus-mozcがsynapticからインストールできる。
インプットメソッドの変更はメニューから
システム>設定>入力メソッド
でim-configを呼び出すか、もしくは端末から直接
#im-config
とやっても変更できる。

4iceweaselの最新版をインストール
参照)http://mozilla.debian.net/

今回うまくできなかったこと

1アップデートの通知
gnomeのアプレットにupdate-managerが
あって、squeezeだと問題なく使えたが、
mateデスクトップとの相性が悪い。

そこでMateデスクトップ向けの新たなアプリを探したところ、
公式のサイトでは見つけられなかったが
個人のかたで作っておられる方がいらっしゃったのでそれを使おうとしたが
どうもうまく行かなかった。

2Gnomenu
menuもパネルがmateに切り替わっているので、
mate向けのMozoをインストールしたが、加えてGnomenuが
インストールできないか試してみたところ、
Cairo−dockのプラグインとしては使えたが
やはりパネルに追加することは無理だった。

そこでGnomenuの派生としてでてきた
Matenuやtilomenu(どちらも非公式パッケージ)
を使ってみようとしたが残念ながらインストールできなかった。
(追記2013 7/12matenuはその後python-mate-desktopとpython-mate
をインストールすることでCairo-dock上からは使用可能になった。
ただしmate-panel上では作用しなかった)

mateとgnomeの主な変更アプリ(ArchWikiより)

  • Nautilus は Caja
  • Metacity は Marco
  • Gconf は Mate-conf
  • Gedit は Pluma
  • Eye of GNOME は Eye of MATE
  • Evince は Atril
  • File Roller は Engrampa
  • GNOME Terminal は MATE Terminal
  • Totem は mate-video-player
  • GNOME Panel appletsはmate-applets


2013年5月16日木曜日

linux mint debian editionの64ビットをliveCD上から 日本語化してみた。


(おわびと訂正)5/4にデビアン7(wheezy)がリリースされたが
defaultのdesktopはgnome3のままだった。(追記終了)

Debian mintの64ビットをliveCD上から
日本語化してみた。

以前は32ビットのものをインストールしたが今回は64ビット
のCinnamonDesktopの日本語化をやってみた。
 
今回はインストールはしていない。
理由は最近どうも CinnamonDesktopの様子がおかしい。
更新がGnome3に追いつけないらしく、
manjaroでデスクトップから切られたらしいことは書いたが
その他にもCinnnarchがCinnamonDesktopを切って、
名前もAntergosに改名する模様。

1日本語化

ターミナルを開いて
$sudo su でルート権限に変更
#dpkg-reconfigure locales

でja_jp.utf8にチェックをいれてdefaultのlocaleにする。

menu>preferences>regeon and language
でロケールのJapaneseを追加し
ついでに キーボードも変更

一度ログアウトし、Languageをクリックして日本語を選択
usernameにmintと入力して再ログイン
するとデスクトップの日本語化はOK
この時、待ちのままで再ログインするとうまく日本語化ができない。
またdefaultのシステムにja_jp.utf8はありませんと言われるが無視。

再ログインで日本語になる。

2.日本語入力

わりと簡単にできた。

synapticからibus-mozcをえらんでインストールすると
必要なものが自動的にインストールされる。

端末より
$im-setting
でibus-mozcを選択
あとは
ibusを起動してインプットメソッドの設定で
mozcを追加してやれば終わり。


Debian wheezy 64ビット mate desktopに変更

 
いつの間にかデビアン7(wheezy)がreleaseされていた。
いつもならある程度バグつぶしが終わるまでインストールしないのだが
デスクトップがどうなったのか自分の目で確かめたかったので、
急遽インストールしてみた。
(現段階ではまだ多少あらがあるのでもう少し待ってもいいかもしれない。)

デビアンの場合、LiveからインストールできるCDがないので
(LiveCD自体は存在する)インストールの手順は割愛。

参考)デビアン公式インストールガイド
http://www.debian.org/releases/stable/installmanual.ja.html

グラフィックのインストーラーがあるのでそんなに難しくないと思う。

一時期デスクトップがXfceになるという情報が飛びかったが
残念ながら普通にGnome3のデスクトップに
決まってしまったようだ。

どう考えてもデスクトップでは使いにくいインターフェイス
なのでMateに切り替えることにした。

1)MateDesktopの導入


(ミニ情報)WIKIによるとMateは正式にはスペイン語の発音で
マテと読むそうであのマテ茶からきているそうです。

gnome3があまりに不評だったので、はじめはarch linux
のプログラマーたちによって、スタートし、現在では
独立のデスクトップとして、様々なディストリの支援を受けています。
基本的にgnome2からのフォークだそうですが
gnome3への移行も提案されているようです。(情報終了)


まだsynapticのバグ取りが不完全なようで使えない。
仕方ないので端末を使ってインストールを行った。

(追記)その後メニューのcommandをsynaptic-pkexecから
gksu synapticに変更すると一応つかえるようになった。(追記終了)

(追記5/25)その後このバグは修正された模様
なるべく端末やコマンドを使いたくないが当初synapticが使えなかったため
やむなく最初は端末から説明をしています。(追記終了)

参考にさせていただいたサイト
http://wiki.mate-desktop.org/download

端末をルート権限で開き

#nano /etc/apt/sources.list
にdeb http://repo.mate-desktop.org/debian wheezy mainを追加

#apt-get update

mate-archive-keyringが無いと言われるので

#apt-get install mate-archive-keyring

もう一度
#apt-get update

最後に
#apt-get install mate-core

ここでmate-desktop-environmentまでインストールしてしまうと
gnomeのアプリに加えてmate用のほぼ同じ機能のアプリが
2重に入ってしまうので、
最低限のmate-coreのみインストールした。
(mate-desktop-environmentをインストールするかどうか
は各人のご判断でお願いします。)

(追記2014 2/11)
この際mate-system-toolsというパッケージが
インストールされていないならば入れておいたほうがよい。
これはアカウントやadduser関連のことをGuiでやってくれるので便利だ。
(追記終了)

一度ログアウトしデスクトップの選択のところで
mateが追加されているはずなので選択しログイン、
これで見慣れたmateのdesktopになっているはず。

2)nvidiaのドライバー http://www.fandigital.com/2012/05/install-nvidia-in-debian.html
のサイトを参考にさせていただきました。

先ほど同様に/etc/apt/sources.listをいじって
deb http://ftp.jp.debian.org/debian/ wheezy main
に non-free contribを追加

#apt-get update

尚、debianのインストール時にはwheezyのインストールCDが
必要になることが多いのであらかじめ用意しておく。
#apt-get install nvidia-glx nvidia-kernel-dkms

#apt-get install nvidia-xconfig nvidia-settings

注)2段に分けたのは単に見栄えが悪いからなので
一気に上4つをインストールしても構わない。

#nvidia-xconfig

で自動的にXorg.confが作成されて設定完了。

3)compiz


(追記 2013 12/13)
残念ながらcompiz関連がすべてのデビアンのレポジトリーから完全に消去
されたらしい。
よってcomposit等が使えないのでcairo-dockもデビアン7
では、もはや使いようがない。 
gnome3にはcompizが必要ないということらしい。
一応以下の記録は残しておく。

(加筆)以前compositは無理だと書いたが、その後使っていくうちに
mate-window-managerというのが、あって
コントロールセンター>ウインドーでcompositの切り替えができた(加筆終了)


あと最後の手段として相当危険な方法だが、Ubuntuの12.04
あたりのレポジトリーを書き込んでインストールする方法があるが
二度と立ち上がらなくなる危険もあるのでお勧めしない。
 (追記終了)

Desktopがgnome3に変わって必要がないと判断されたのか
Compiz関連がStableから外されている。
おそらくgnome3にはそういう機能がないので
インストールすればXwindowの異常により
ログイン出来なくなるからだろう。
すくなくとも自分の経験だとCinnamonはアウトだった。

いろいろ調べたところsidのものを使っても
異常がないことがわかったのでsidのものを使うことにした。
再び /etc/apt/sources.listをいじって
deb http://ftp.jp.debian.org/debian sid main
を追加。

#apt-get update


この時いろいろうるさくアップグレード
を言ってくるが無視。
へたにアップグレードをやってしまうと再起不能になる。

同様に fusion-icon compizconfig-settings-manager
なんかをインストールすると
依存関係でだいたいインストールされる。

参考)
http://tibiwan8-linux.blogspot.jp/2009/09/debian50-lenny3d.html
の下の方にcompizに必要なアプリの一覧を載せてある。

fusion-iconを使って設定マネージャーをいじり
自分の好みの設定に変更し自動起動するアプリに
fusion-iconを追加した。

sidのレポジトリーは使用後に削除した。
へたにアップグレードしてしまうと故障の原因になりかねない。

(追記)aptsid,sidux,siduxion系のLinuxのマニュアルを読んだことの
ある人はすぐにわかると思うが、sidのインストールの際には
aptitudeコマンドは使わないほうが賢明だろう。

実際には aptsidなどでもめったに事故はおきないらしいが
基本的にSidを扱う際にはaptコマンドを使ったほうが良い。

aptitudeは細かい設定やapt以上に細かい依存関係まで扱ってくれる
のだが、それはあくまでstableでのバグ取りが十分な環境での話だ。

Debianのようなコミュニティーベースのディストリは
基本的に寄付金でやりくりしているので、慢性的に人手不足、
せめて安定版だけはちゃんとしようとしてバグ取りをするのだが、
sidまでは手が回らない。

それ故にsidを扱っているディストリは基本的に
aptitudeコマンドは避けるように注意書きがある。

Ubuntuの場合はおそらく基本的にSid(訂正testing)しか扱っておらず、
会社の創立者がスペースシャトルで宇宙旅行するほどの金持ち
だから十分バグがとれているんでしょう。
ただ以前はaptを使ったほうが無難だという意見もあった。
結局、aptitudeはstable向けのコマンドだという話です。(追記終了)

4)Emerald theme managerのインストール


windowのタブの挙動(いわゆるトグルというやつ)
がおかしいのでmetacityからEmeraldに変更。
Ubuntuのパッケージを利用するやり方なので、依存関係を壊す
危険があり、それなりの覚悟が必要。

Ubuntuのpackage searchを使ってLucidのemeraldパッケージと
libemeraldengine0をダウンロードしGdebiを使ってインストール。
これだけでemeraldが使えるようになった。

テーマは
http://beryl-themes.org/index.php?xcontentmode=103&PHPSESSID=6741ac1cf9b177e7a988c261137e0f4f
からダウンロード。


5)sensors appletとpulse audio関連 

ここからはgksu synaptic commandで
synapticマネージャーが起動できたのでそれを使った。

sensors appletについては
mate-sensors-applet
mate-sensors-applet-nvidia
mate-system-tools 等をインストールした。

pulse audioはそのままだとパネルに
音声出力コントローラー(スピーカーのアイコン)が出ないので
mate-media
mate-media-common
mate-media-pulse
をインストールしたところパネルに表示できたと思う。

6)Mdmの導入


ここからはかなり実験的な操作になってくる。

gdm3の代わりにLinux mint等で使われている
mdm(mate desktop manager?)をログインマネジャーとして導入。
通常のLinuxmintではなくlinux mint debian edition
のレポジトリーからダウンロードした。

Linux mint debianのレポジトリー
http://packages.linuxmint.com/list.php?release=Debian
からmdmとmint-mdm-themes_1.0.7_all.debをダウンロード。

これらをGdebiパッケージインストーラーをつかってインストールするのだが
mdmをインストールする際に
gdm3とパッケージが競合すると言われるのでgdm3を
アンインストール。
同時に
gnome
gnome-core
task-gnome-desktop
の3つが依存によって一緒にアンインストールされる。

(追記5/22)
当初はこれだけだとログイン画面の設定が行えない
と思ってxdmをインストールしていたがその後不要
と判明したのでxdmはインストールしなくてもよい。(追記終了)

一度ログアウトしてdefaultのdesktopを選択して
mateをもう一度えらびなおし、
その際についでにオプションからログイン画面の選択
を選んで先ほどのmint-mdm-themesの中から好みのテーマを
選択できる。

ちなみにlightdmを使いたい場合は
 http://wiki.debian.org/LightDM
を参照
lightdmはUbuntuの親会社が開発したDesktop managerで
debianのパッケージに含まれているので
簡単にインストールできる。

gdm3と競合するがインストールの際にどちらを選択するか
聞かれるのでそこで選んでやればいい。

lightdmに変えて使っている人も結構いるようでgdm3に比べて
背景などいろいろいじりやすい。 

(追記)いろいろネットを調べていたところより簡単な方法を見つけた。
/etc/apt/sources.listに
 deb http://packages.linuxmint.com/ debian main upstream import
を添付。

#apt-get update

#apt-get install linuxmint-keyring 

#apt-get update


#apt-get install mdm mint-mdm-themes
でいけるそうです。

7)メニューの編集とファイルマネージャー


gnomeの本来のメニューの編集はalacarteというアプリが
行なっていたがmateのパネルとの相性が悪く
不具合が起こるのでmozoという
mate用のアプリをインストール。

同時にmate-control-centerもいれた。

またファイルマネージャーも従来のnautilusからcaja
に変わっているため、

caja-gksu
caja-open-terminal

をインストールした。
ただどうしてもこうなると
nautilusやgedit gnome-control-center、alacarteなど
の同じような機能のアプリが重複してしまう。

そこで削除も考えたがそうすると、もしmateが立ち上がらなかった時
gnome desktopが使えなくなるおそれがあるのでメニュー表示から
隠すだけにしておいた。